THEME
敗者
勝った側ではなく、滅びた側から語り直されます。
PLAYS — この主題を持つ曲
6 曲演目
- 能「熊坂」旅の僧の前に現れた僧が、名を明かさないまま弔いを願います。その正体は、牛若丸に討たれた盗賊・熊坂長範の亡霊でした。討たれた側から、あの夜をもう一度語り直す構成です。
- 能「八島」屋島の浦で旅の僧が宿を借りた漁師の老人は、義経の亡霊でした。後半では甲冑姿で現れ、修羅道で戦い続ける身のまま、海に落とした弓を拾いに戻った夜を語ります。
- 能「摂待」信夫の里が舞台です。義経のために死んだ佐藤継信・忠信兄弟の母が、息子たちを弔うため、旅の山伏をもてなしています。その日の客が、当の義経の一行でした。
- 能「錦戸」義経が死んだあとの平泉が舞台です。藤原秀衡の遺言を守ろうとした末子の泉三郎を、兄の藤原泰衡と錦戸太郎が謀って討ちます。義経の物語の外側で起きたことを扱う、救いのない曲です。
- 能「敦盛」一ノ谷で十六歳の平敦盛を討った熊谷直実が、出家して蓮生と名を変え、供養のために戦場へ戻ります。そこへ、討たれた敦盛の亡霊が現れます。
- 能「俊寛」鬼界ヶ島が舞台です。流された三人のもとへ赦免の船が着きますが、読み上げられた赦免状に俊寛の名前だけがありません。残される者を正面から描きます。